好景気に沸く半導体、半導体装置メーカーについて@2017年

好景気に沸く半導体、半導体装置メーカーについて@2017年

好景気に沸く半導体、半導体装置メーカーについて@2017年

半導体メーカー各社の設備増資

近年のAI,自動車、家電、スマホ等により、DRAM,フラッシュメモリー等の価格上昇で、サムスン、SKハイニックス、東芝メモリー等は、最大の利益を計上している。また将来を見据え。サムソンは韓国平澤の工場が稼働し始め、中国西安でも、増設を始めた。同様にハイニックスは新工場立ち上げ、東芝も設備増強を行うことになった。

半導体装置メーカー

半導体メーカーの大幅な設備投資の波は半導体装置半導体装置メーカーにも訪れており、エーマット、TEL、RAM、ノベラス、CMPの荏原、露光装置のASML、ニコン等は、装置部品の調達に躍起になっている。特に、前工程でのセラミック、石英部品の調達には苦労しており、セラミック、石英メーカーは好況時に設備増強を行ったが後の需要減退時には、稼働状況が著しく悪くなった経験を踏まえ、今回は各社とも、装置メーカーの設備増強依頼に応じなかった。そのため各社ともキャパオーバーになっている。それにより、半導体装置メーカー間のセラミックス、石英の取り合いになっている現状が続いており、このことは納期遅延という形で現れている。
今回の半導体装置メーカーの多忙は、中国政府の後押しによる中国の半導体産業の設備新規投資によるものであるが、メーカは手放しで喜んでいるわけではない。各メーカーは、キャンセルという形での潜在的なリスクを抱えており、この中国の設備投資の傾向はいつまで続くかは各社探り合っている現状であるといえよう。なお、筆者の個人的見解であるが、この状況は2020年年末まで続くものと推察している。