1-4.化合物半導体

化合物半導体

化合物半導体とは二つ以上の元素からできている物質で、FaAs、InAs、Insb、InGaN、InGa、AsPなどをいいます。

化合物半導体の周期表

化合物半導体の周期表

化合物半導体の性質

①電子移動度が早いため高速動作に優れている

②耐熱性にすぐれているので高温度下での使用が可能

③2つの元素を組み合わせるため、組み合わせを変えることによりたくさんの種類の半導体を作製することができる

これらの性質を利用して、マイクロ波帯で使う高周波の半導体デバイスとして幅広く使われており、トランジスタや集積回路だけでなく、磁気特性や発光特性を有するので、この応用としてホール素子やMR素子などの磁気センサや発光ダイオード(可視光、赤外光、半導体レーザ)の素材としても使われています。具体的には、発光ダイオード(LED)、ホール素子(ホールIC)、ハードディスク、エアコン、距離センサ(赤外線LED)などがあげられます。

ガリウムヒ素(GaAs)の特性

たとえば、ガリウムヒ素(GaAs)を用いた半導体はシリコンに比べて下記のような特性があります。

○電子の速度が5倍以上早く電子回路の高速動作が可能

○光に対して反応

○マイクロ波を出す

したがって超高速コンピュータ処理用のIC/LSI、光通信、衛星放送、携帯電話等に使われます。しかしながらシリコンに比べて大口径化が難しく、微細化加工技術にも問題が多いなどの欠点もあります。