1-1.半導体をわかりやすく

半導体をわかりやすく

そもそも半導体とはなんでしょうか。まず前提の確認ですが、物質は、電気を流すものと電気を流さないものに分かれます。前者を導体、後者を不導体と呼びましょう。

導体は電気を流す。(たとえば、銅。)

不導体→電気を流さない。(たとえば、ゴム。)

ここまでは日常の感覚でわかるかな?と思います。ただ、ひとつ例外があって、それが半導体です。

半導体→電気を流したり流さなかったりする

導体なら電気通すから電池にしようかな、ここ電気通されると困るから不導体使おうぜ、みたいなやりとりが想像できるのですが、半導体なんて、めんどくさそうなものは使い道ないよね?と普通の人なら思いそうなものです。しかし、ここは時の科学者が「せや!真空管コンピューターを半導体コンピューターにしたらええんや!」と気づき、そこに居合わせた軍人や商人が「そんなことできまんのか!儲かるやんけ!」とうなづいた瞬間、電子コンピューターがうぶ声をあげたんだから面白いものです。
(詳しくは導体と半導体へ)

真空管コンピューター

真空管コンピューター

昔のコンピューターは真空管だった。

昔、大阪大学の博物館で真空管のコンピューターを見たことがあります。アクセスは悪いものの、無料で誰でもはいれるのでお勧めなんですが、そこには、ものすごく大きな真空管が並んでいました。真空管の、その大きさにも関わらず、すぐに壊れてしまうので、真空管を交換するだけでも、金と時間が死ぬほどかかっていたらしいです。ここから100年もたたず、 いまのスマートフォンになったと考えると興味深いです。

導体と半導体。

さて、半導体の話に戻しましょう。条件によって電気を流したりさなかったりするのが半導体と述べました。手持ちにある半導体の本には、温度が高くなると電気を通し、低くなると通さない、みたいな説明がされていますが、いまいちピンとこないのは、生活になじみがないからかもしれません。個人的には太陽電池でイメージして理解しています。太陽電池って、太陽光が当たっている間は電気を通しますよね?反対に太陽光電池が当たっていないときは電気を通しません。 (ものすごい超解釈なような気がしてやみませんが、)そんな感じの物質を半導体と呼び、日常の中で使われているんだなぁ、という理解で、まずはどうでしょうか。(詳しくは導体と半導体へ)

“1-1.半導体をわかりやすく” への8件のコメント

  1. シリコンウェハーとは、なにか。 

    とありますが、読んでもシリコンウェハーがなんなのか わかりませんでした。
    シリコンウェハーそのものを理解したいです。

    シリコンウェハーとはなんですか?

    シリコンウェハーに回路を焼き付けると(配線すると)どうしてLSIになるのでしょうか?  

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    1. 管理人です。
      シリコンウェハーとは、非常に純度の高いシリコンでできた円盤だ、ということまで理解しています。

      >>シリコンウェハーに回路を焼き付けると(配線すると)どうしてLSIになるのでしょうか?

      これはわかりません。(´・ω・`)

      お役に立てず申し訳ないです。

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    2. 用語が分かってないので、質問が頓珍漢になっている気がします。結論から言うと「シリコンウェハーに回路を焼き付けたもの」をLSIと呼びます。恐らく、一般的に、LSIチップのことを半導体と呼ぶので混乱が生じているのだと思います。厳密に言うと半導体というのは(この記事で説明されている通り)「導体」と「絶縁体」の中間の性質を持った、ただの「物質」です。その物質の電気的性質がとても良いため、回路を焼き付けるための素材として使われています。その回路の土台になる素材が「シリコンウェハー」と呼ばれるものです。極論を言えば、昔ながらの電子部品(トランジスタとか)を利用してLSIと同様の回路を作ることもできます。ただ、そうするととんでもなく非効率で、巨大になるので、現実的ではありません。

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  2. 最初に作ったのは、日本ならなぜ特許取得しなかったのか?単に謎ほかにもつくっていたところがありましたか?

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    1. よく言われているのが、東芝が売りに世界に渡っても、多くの会社が東芝の独占を懸念したため、泣く泣くサムスンに特許や技術を渡して市場競争の状態を作らなければならなかった、と。細かいところはいろいろなドラマがあるかと思います。

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  3. 初めまして、半導体の素人です。
    個人趣味で半導体作りに興味を持ち、日本がこういうところ凄く
    実力が持っていると言われているが、具体的にどっちのメーカーが
    どういう分野で強いかをインターネットを経由して研究したいです。
    理解しやすいご説明を読ませていただき、ありがとうございます。
    勉強になりました。
    ps:外人なので、日本語に多少ヘンかもしれませんか、ご容赦を

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    1. 遅くなってすみません。たまにしか来ないもので。日本の半導体は苦戦と縮小を繰り返しているので半導体製造装置メーカーに注目するといいかもしれません。特に日本が前向きに頑張ってるMEMSやミニマムハブは面白いと思います。どちらにしろ海外の企業の方がこれから伸びるのは間違いないので、研究するならそちらのほうがいいかもしれません。

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  4. この真空管が半導体(たぶん、トランジスタですよね?)に置き換えらえた、と言うところの理屈が説明されているとありがたいかもです。真空管が無線などの「アンプ」として利用されるのは知っているのですが、トランジスタにも信号の増幅作用がある(らしい)ので、置き換えられたということなのでしょうか。また、トランジスタはp型とn型の半導体を3層のサンドイッチにして、それぞれの層から端子が出ているという構造になっているというところまでは分かったのですが、それが真空管の代わりになるというのがいまいちピンとこないかも。三極真空管というものが「なんとなく」トランジスタのような構造だというのは分かったのですが…こういうところ、だれがどんなことを発見して、なぜそうなるのかなど時系列にそって段階的に説明してくれると分かりやすいかも。

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