3-3.露光

露光

露光とは、フォトレジストを塗布したウエハーをステッパーと呼ばれる露光装置にセットし、フォトマスクに描画されているマスク・パターンを転写する工程である。

フォトマスク

石英ガラス上に半導体素子形状(パターンレイアウト)が描かれている転写用原版で、シリコンウエーハにパターンを転写するために使用する。写真でいうネガフィルムの役割を果たす。フォトマスクの製造方法は平坦かつ低汚染・低膨張の石英ガラス板に遮光膜を堆積させ、その上にレジストを塗布してから、電子ビームマスク描画装置などでパターンを描画し、露光・現象します。

フォトマスクの製造工程

遮光膜の作成:クロムや酸化クロムの薄膜を堆積

レジストコーティング:遮光膜の上に感光性樹脂(レジスト)を塗布

描画:電子ビームでパターンレイアウトを描画

現象:描画域のレジストをエッチングで除去

遮光膜エッチング:エッチングでレジストのない薄膜部分を除去

レジスト除去:レジストを除去し、洗浄検査して完成

ステッパー

LSI製造のための縮小投影型露光装置フォトマスクの原画を縮小投影して、1回につきウエハーの1ブロックに露光・焼き付けをし、移動しながらこの過程を繰り返してウエハー前面に焼き付けます。

ステッパーの露光解像度

ステッパーの露光解像度は、使用する光源の波長とレンズ開口数NA(数値が大きいレンズほど高解像度)に依存する。露光装置に採用する光源波長は、短波長であるほど解像度が上がるので、KrF(フッ化クリプトンレーザー:波長248㎜)、ArF(フッ化クリプトンレーザ:波長193㎜)などのエキシマレーザーが採用される。