発光ダイオード
電気信号を光エネルギーに変えるダイオードで、熱を出さずにエネルギーを効率よく光を出せる
デバイスの種類 | 半導体材料 | |
受光デバイス | InGaAs/InP | 光通信用受光素子、光センサー、赤外カメラ |
発光ダイオード | 可視:GaP,GaAs,AlGaAs,GaAsP,InGaAlP,InGaN,ZnSe,SiC
赤外:GaAs,AlGaAs |
家電製品、計器類、ディスプレイ、光通信用光源
リモコンの光源、各種センサーなど |
レーザダイオード | 短波長:AlGaAs/GaAs,InGaAlP/GaAs,
長波長InGaAsP/InP |
CR、DVD用レーザ、プリンタ、計器類 |
発光ダイオードLED(Light Emitting Diode)
発光ダイオードLED(Light Emitting Diode)とは、半導体の接合部に電流を流すと発行する特殊なダイオードで、目に見える可視光線のほか、目に見えない紫外線や赤外線を発光するダイオードもあります。低電力で長寿命の効率の良いランプ(豆電球)と言え、省エネとしてランプや蛍光灯などの代替品として活躍してます。私個人の思い出としては、照明器具として、3.11の東北大震災からの原発事故をきっかけに日本で広まったのを覚えています。もっと歴史をさかのぼると、1993年に青色LED、1995年に純緑色が開発されたのをきっかけにすでに開発されていた赤色と、フルカラーディスプレイが開発されました。現在、発光ダイオード(LED)は日常レベルでTVやオーディオ機器、リモコン、ブルーレイディスクと、さまざまなかたちを変えて日常に溶け込んでいます。あと数年もたてば、豆電球や蛍光灯はどんどん製造が止まり、もう見る影もなくなるかもしれません。
フォトダイオード(フォトトランジスタ)
LEDとは逆に光エネルギーを電気信号に変換するダイオード。半導体のPN接合部への光照射量に応じた電流を取り出して利用します。
イメージセンサ
光エネルギーを画像として取り出します。
太陽発電
光エネルギーを電力として取り出します。
フォトカプラ
入力電気信号を光信号に変換するLEDと、その光信号を電気信号に変換するフォトダイオードを一体化した光結合デバイス。
フォトインタラプタ
子発行受光素子間の物体を、光遮断によって検出するデバイス。
光通信デバイス
光ファイバを中心とした高速通信向けに、光通信向けに、光通信用レーザダイオードや光通信用受光素子
○LEDの原理
LED(構造はPN接合半導体)に順方向から電圧をかけると、P領域からはホールが、N領域からは電子が、PN接合領域に向かって移動していきます。電子とホールが、PN接合の付近に近寄ってくると、お互いにくっつきあって消滅してしまう、再結合という現象が起こります。この再結合後の合算エネルギーは、エレクトロンとホールが個々にもっていたエネルギーより小さくなるので、そのエネルギーが光になって放射されるのです。これがLEDの発光現象です。発光色(光の波長)はLED半導体材料や添加する不純物によって異なり、紫外線領域から可視光域、赤外線領域まであります。
LED | 白熱電球 | |
光の色合い | 赤・緑・青などの単一の特定色 | さまざまな波長(光)が混じるため、白色に近い |
熱の発生 | 少ない | 多い(エネルギーの80%以上が熱になる) |
寿命 | 長い(電球の20倍以上) | 短い |
消費電力 | 少ない(電球の約1/10) | 多い |
応答時間 | 極小(電球の1/100万以下) | 大きい |
発光ダイオードの構造
カソード電極に発光ダイオードチップが形成された
発光ダイオードの点灯回路
発光ダイオードを点灯する基本回路例。LEDn電流制限抵抗を直列接続、その両端に電池をつないでいる。
P-N接合
P型領域からN型領域へ注入された正孔、またはB型領域からP型領域に注入された電子が再結合する際に放射する自然発酵によるもの。
エネルギーギャップ
伝導帯の電子が価電子帯に再結合するとき直接遷移を起こし、そのときエネルギーギャップに相当する光を放射する。