前工程のファブとは

まず、前工程のファブの大きな特徴はラインのクリーン度が厳しいということです。

通常、クラス1以上のクリーン度が要求されます。

このためには空調の入れ替え回数が多いということですから、電力を消耗します。

また、テレビのニュースなどで半導体工場の様子が放映されると白い無塵服を着て働いている姿が見られますが、人体はごみの発生源になりますので、それを防ぐために無塵服で作業します。しかし、これでけがクリーンルームではありません。

半導体プロセス装置は電力もさることながら、いろいろなファシリティー(ガス、薬液、純粋および、それらの廃ガス、廃駅など)が必要です。

その例としてガスをクリーンルームのプロセス装置に分配している様子を示しました。

クリーンルーム内は清浄な空間であって、なおかつ、このようにファシリティーが血管のように走っているという一面もあります。

クリーンルームの空調の運転や製造装置や搬送装置の運転には電力が必要です。その費用だけでも増大奈ものです、また、

前工程では多くの純粋、ガス、薬液などを使用します。

そのための居旧設備が必要です。

たとえば、ガスなどはオンサイトプラントと称して現地にガスプラントがある場合もあります。

また、多くの純粋、特殊ガス、薬液を使用するということは多くの廃水、廃ガス、廃液が出るということになります。

これらの除外や処理設備も必要になります。

前工程のファブではこれらのファシリティーのプラントがかなりの敷地面積を占めているのが現状です。

したがって前工程のファブはクリーンルームがメインというイメージになりがちですが、このように各ファシリティー設備も重要ですし、純粋を作るための水の確保などのロケーションの課題もあります。