MEMS半導体

MEMSとは

MEMSとは、Micro Electro Mecanical Systemの略で、半導体材料とこれの製造技術を効果的に組み合わせた微小電気部品(微小機能素子)です。MEMSは、シリコンウェーハ上にトランジスタを形成する代わりにウエハーを削って(エッチング)、機械的な形状を作っていきます。つまり、一般機械加工のスライス盤やボール盤でやっているような加工を、ウエハー上で名の単位に作っていく作業を行います。この技術には、半導体の製造技術が応用されています。

MEMS半導体

MEMS半導体

MEMSの変遷

MEMSの開発は、1970年前後からスタートしており、もともとは宇宙開発がその中心でした。当初はパナソニックやオリンパス光学工業などの数社しかありませんでしたが、一時代古い半導体製造装置を利用でき、次世代に向けて小さな投資で大きな成果が期待されることから、多くの企業が参入しています。現在、この産業は第一世代の既存デバイスの小型、軽量化からの時代から、第二世代の多機能デバイス化の時代に突入しつつあるといえ、さらにこれが発展すると、ナノテクノロジーやバイオテクノロジーとの融合による第三世代(BEANの時代)へと進展する方向にあります。その中でも医療分野を中心に社会生活に大きな成果を起こすことができることからバイオMEMSと呼び、大きな注目を集めています。具体的には、カプセルタイプの内視鏡や診察用のセンサ、体内に埋め込み一定期間ごとに幹部に薬液を供給するDDS(ドラッグ・デリバリーシステム)などがあります。このバイオMEMSは医療分野にとどまらず、環境分野などへの応用も視野に入っています。

MEMSの変遷

第一世代:既存デバイスの小型、軽量化

第二世代:多機能デバイス化

第三世代:ナノテクノロジー、バイオテクノロジーとの融合、自律分散で機能するデバイス

MEMSの特徴

仕様素材:シリコンウエハ、石英ガラスウエハ、プラスチックシート

加工技術:成膜、エッチング、リソグラフィ―(半導体製造とほぼ同じ)

得意分野:三次元構造体の製造、可動マイクロ構造体の製造

製造の特徴:ウエハの中に数万個のデバイスを同時に作ることができる。

製品のサイズ超小型、軽量

製品の特長:メカニカルな物理量の検出に適している