赤外線センサ
①量子型・・・光起電電力効果を中心としたフォトダイオード、光導電効果を中心としたPbSセル、CdSセル
②熱型・・・熱起電力効果を中心としたサーモパイル、焦電効果を中心としたPZT、LiTaO₃など
熱型赤外線センサ
熱型赤外線センサの焦電効果について、検出感度の波長依存性が少なく、そのうえ、センシングエレメントの冷却を必要としないなどの優れた効果がある。その反面、検出感度が低く、応答特性が遅い定常的なエネルギー変化に対して反応しない、などの欠点もある。なお、赤外線は電磁波の中で位置づけしたものです。熱起電力効果についてはサーモパイル、焦電効果についてはPZT、LiTaO₃などがあげられます。
量子型赤外線センサ
これに対し、フォトダイオードなどの量子型赤外線センサは光起電力効果、光導電効果を応用したもので、検出感度が高く応答速度が速い。しかし、欠点としては検出感度に波長依存性があり、そのうえ長波長の遠赤外線領域では、センシングエレメントの冷却を必要としています。なお、赤外線は電磁波の一種であり、波長帯域は可視光線(380~780ナノメートル)です。光起電力効果については、Siシリコン、InAs(インジウム・ヒ素)、InSb(インジウム・アンチモン)、PbSnTe(テルル化すず鉛)、HgCdTe(テルル化カドミウム・水銀)。光導電効果については、PbS(硫化鉛)、CdS(硫化カドミウム)、CdSe(セレン化カドミウム)、HgCdTe(テルル化カドミウム・水銀)があげられます。
赤外線領域は可視光線のすぐ下側にあり、その性質も可視光線によく似ています。特に赤外線リモコン、赤外線フォントインタラプタなどは80ナノメートルから1.5ナノメートルまでの近赤外光を利用しています。このため、近赤外光用センサには、可視光から近赤光領域までの波長感度を有するシリコンフォトダイオードなどが使われています。